【ギモン】低体温の判断は脇の下?舌の下?

舌?脇?

病院などでは脇の下で体温を計りますが、女性特有の基礎体温は舌の下で計ります。一般的に脇の下で計った体温より、舌の下で計った体温は高い傾向があります。いったいどちらの体温で低体温を判断したら良いのでしょうか。

 

身体の部位と体温

体温計測の部位は、脇の下、耳(鼓膜)、舌の下、肛門(直腸)などがあります。人の体温は身体の部位によって異なり、身体の内部に近いほうが体温は高く安定していると言われています。最も正確なものは肛門検温(内臓温度)、乳幼児などの場合に、安全で正確に測定するために使われます。一般的な脇の下で計る体温(体表面温度)は、外部環境の影響をうけやすく、内臓温度より1度程度低い値になるといわれます。また基礎体温は、女性ならではの微妙に変化する体温を正確に知るために、起きてすぐの安静時に舌下で計るものです。舌下の方が、外部環境の影響が小さく、より深部体温に近い体温と言えるからです。舌の下で計った体温は、脇の下に比べ0.5度前後高くなる傾向があります。

 

平熱と基礎体温

一般的な「平熱」の国民平均36.89度とは、50年ほど前に行われた調査で、脇の下(体表面温度)の検温値を基にしたものです。「平熱が35度台は低体温」という指標も、この脇の下で計る平熱を指しています。体温は1日の間でも変化するので、正確な平熱を知るには、起床時・午前・午後・夜と数日計測して平均します。脇の下が濡れていたり、体温計の先が腋下の深部にきちんと当たっていないと低く計測されるので注意が必要です。一方、舌の下で計る基礎体温は、女性特有のバイオリズムによって約28日周期で変化する微妙な体温の差を計るもので、脇の下で計る体温より0.5度程度高めの値になります。また、低温期と高温期では0.3~0.5度の差がありますから、高温期に36度台でも低体温の可能性があるといえます。

 

まとめ

身体全体が冷えて体温調節が正常に働かない状態の低体温は、自覚していない人が少なくありません。起床時・朝・昼・晩と脇の下の体温を計って平均し、普段から自身の平熱を知っておくことが大切です。

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